東京フォーラム2020抄録

10:10―11:50 分科会ワークショップ・午前の部

(当日お好きなクラスをお選びください)

出羽三山・羽黒修験における自然・社会・身体

【101教室】

長谷川智(山伏、一橋大学非常勤講師、協会運営委員)

九門大士(亜細亜大学アジア研究所教授、東京大学公共政策大学院非常勤講師)

 

CONTENT

私たちの毎日は先入観というメガネにどれだけ彩られているのでしょう。そこにあるものを十分に出羽三山において、自然がどのように思想化されてきたのか、そのマンダラとしての山岳で、どのような修行が行われてきたのかを、ソマティック的な学びを通じて理解して頂きます。そして、人・社会・自然との関わりを考える、成人儀礼としての修行の意味を考察します。「伝統を今に生かす」のコンセプトのもと、現在、大学教育の現場で展開するためのキャリア教育のプログラムを九門大士先生と共同研究中です。本講座では、その一端をご紹介させて頂きます。(長谷川智)

 

PROFILE

長谷川 智:

筑波大学大学院修了(スポーツ心理学、剣道)。羽黒派古修験道先達二十度位。一橋大学他非常勤講師。40年近くに渡り、ヨーガや瞑想・滝行等、東洋的修行法を実践的に研究、指導。身心両面からのアプローチによる魂の修行、真の人間形成の道探究の途上にある。各大学で、東洋の伝統的身心技法をソマティック心理学的視点で指導。

 

九門 大士:

慶應義塾大学法学部政治学科卒業。ミシガン大学公共政策大学院修士号(公共政策)。日本における外国人人材の活用、中国・アジアにおける人材育成・教育(グローバルリーダーシップ開発、キャリア教育)を研究。それらに関する講義・研修などを 日本、中国、タイなど、アジア各国の企業・政府機関・教育機関に幅広く提供している。『アジアで働く』(英治出版=単著、2012年)、『中国進出企業の人材活用と人事戦略』(ジェトロ=共著、2005年)など著書多数。


“つながり”に育まれる生命-アマゾン熱帯林を感じて

【405教室】

戸田美紀(環境学博士、NPO法人日本ヒーリングタッチ協会会長)

 

CONTENT
テーマは“つながり”です。南米アマゾンの自然を紹介しながら、地球上の全ての生命体を育む自然環境を支えている生物の多様性、生態系への理解を深めます。共生・循環のダイナミズムに育まれる生命を感じ、大きな視点で捉えた“つながり”と心身ケアとの関わりを腑に落としていきます。タッチケアxコンパッションのワークを行い、内なるつながりから、外なるつながりへと広げ、ホリスティックケアの枠組みを広げていきます。

 

PROFILE
環境学博士。早稲田大学人間総合研究センター研究員。NPO法人日本ヒーリングタッチ協会会長。熱帯林保全を調査研究。自然に生かされていることに気づき、ハートセンタードな生活を育み、人や環境を取り巻く微細なエネルギーの視点とともに生きることを提唱、探求。HTI認定ヒーリングタッチ・プラクティショナー/インストラクター(CHTP/I)、HeartMath🄬認定コーチ、JHMS認定生活習慣病予防指導士。

 


関係性のマインドフルネス、そして共生のマインドフルネスへ – from relational mindfulness to ecological mindfulness -

【409教室】

井本 由紀(教育人類学者・慶應義塾大学専任講師)

 

内田範子(マインドフルネス ファシリテーター、ヨガ講師、児童福祉従事者)

 

 

CONTENT
本ワークショップでは、私たちがそれぞれの現場で研究や実践を重ねてきている「関係性のマインドフルネス(relational mindfulness)」の事例や教育プログラムの構想を共有します。コロナと共に生きる時代において、個々の心と体のスペースを尊重しつつ、境界を超えて他者そして社会とつながるための学びの場づくりとは、どのようなものだろうか。マインドフルネスを社会的・文化的な文脈を含めた有機的でエコロジカルな在り方と生き方して捉えていくための手がかりを探求していきます。

 

PROFILE
井本 由紀:

 

オックスフォード大学大学院卒業、文化人類学博士。2017年にフルブライト研究員としてマインドフルネスに基づく教育- contemplative education-についての調査を米国各地で行う。国内外にてマインドフルネス・コンパッション・人類学的思考に基づく教育プログラムの開発研究と実施にかかわっている。

 

内田範子:

UCLA MARC (Mindful Awareness Research Center)で指導者トレーニング を受け、国際マインドフルネス指導者協会認定講師として活動中。10代の子ども向けマインドフルネス・リトリート (iBme) のメンター、UCLAのマインドフルネスの授業アシスタント、児童養護施設での子ども達との関わり等を通じて、教育や福祉現場におけるマインドフルネスの在り方を探求している


香り ‐ マインドフルネスが育てる持続可能性

【415教室】

松尾祥子(公認心理師・臨床心理士 SAFARI代表 赤坂溜池クリニックホリスティックヘルス情報室心理士)

 

CONTENT

日々の出来事は、あなたの身心に反応をもたらします。自身の反応に意識的であることは、主体的に人生を生きる上で必須のスキルです。また、反応には、各人の固有性と共通性があります。違いに関心をもち、多視点を獲得すること。共通するものを分かち合い、共感につなげること。これらは、現代社会が抱える課題を認識し、課題に対して行動をとる原動力を支えます。サスティナビリティ(持続可能性)には、依存阻害型を旧来型社会として、自立自律共生型社会への移行が必要と言われます。持続可能社会を作るための教育として、身体に備わるセンサーである五感の一つ、嗅覚を利用した方法を紹介します。

 嗅覚の生理や特殊性、性質について紹介し、意識と呼吸の使い方を変化させながら匂いに接し、自己やサスティナブルな社会について深めるワークショップです。

 

 

PROFILE

心理臨床を実践するなか、個人の問題と社会との関わりに関心を抱く。生きづらさを抱える若者たちと世界を巡り、環境は人の健康と幸福に関わることを実感する。現在、社会学者や環境学者とともにサスティナビリティ研究を行ないながら、メンターとして、共生型社会をつくるべく日本の田舎と呼ばれる各地域で活動する人たちに関わる。