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講師インタビュー 第3回 小原仁さん

 

 

今回のインタビューは小原仁さんです。普段は、愛知県で活動されています。

 

BIPS(バイオ・インテグラル・サイコセラピー・スクール)の卒業生向けの講習のために上京された際に、インタビューさせていただきました。

 

インタビューの場所は、御成門駅から新橋方面に少し歩いたUCCです。

 

 

 

◆朝日カルチャーでも講師をされていたそうですね?

 

◇90年代にトランスパーソナル心理学の講義をしていました。当時は、オウム事件の後で神秘ブームがあったように思います。講義には、宗教性を持ち込まずにスピリチュアリティを伝えることが求められていました。

 

どのように神経が働くのは、神経生理学や神経解剖学で説明がつきます。「どのように」という疑問に対しては科学的な答えがあるでしょう。しかし一方で、「その神経が働くのは何でや?」という疑問に対しては、科学的な答えは難しいでしょう。「何でや?」という問いに対して、スピリチュアルな観点からの説明がどうしても必要とされていました。

 

 

 

 

 

◆ライヒ系4学派のトレーニングコースを作られた経緯について教えてください。

 

◇高校生のころから、速歩や禅、ヨガに触れる機会があり、森田療法を受けた時期もありました。

 

しばらく大学教師をしていましたが、大学には内緒でセラピーもしていました。86年に大学を辞めて大阪で仕事を始めました。

 

リタ・ローエンによってブレスワークが日本に紹介されたのは85年、僕は86年にブレスワークを提供しはじめました。宗教音楽や民族音楽を使いながらブレスワークをしていると、感情が噴き出して、トリップし、瞑想状態になり、今に帰ってくるという一連の流れがありました。しかし今は、参加者の質の変化を感じていて、やっていないです。自我の力が弱くなって、恐すぎますね。飛んで行ってしまったり、眠ってしまったり。

 

90年から92年まではインドでヒッピーをしていましたが、92年に帰国して、国永史子さんらと共にバイオシンセシスのトレーニングコースを始めました。しかし、僕には野望がありました。

 

 

 

◆野望ですか?(笑)

 

◇ライヒ系4学派の統合ですね。

 

欧米では、ソマティックの父と呼ばれるライヒから4つの学派が派生して、それぞれを単独で学ぶことになっています。バイオエナジェティクス、バイオシンセシス、バイオシステミクス、バイオダイナミクスの4つです。

 

日本では、スタートはバイオシンセシスのトレーニングコースでしたが、これら4学派を統合して学ぶ場を作ろうと思いました。

 

2006年から、今のBIPS(バイオ・インテグラル・サイコセラピー・スクール)となり、活動しています。

 

セラピストには、自分というセンターが必要です。時に、講座の中では矛盾したことを聞くことがあります。知識や技術を学ぶ中で、本人がどう受け取るのか、本人の中でどう統合していくか、が求められるのだと思います。

 

 

 

◆ライヒ系4学派のワークをやっていて、面白く感じられる所をお聞かせください。

 

◇言葉では「嬉しい」と言っているのに、表情は全然うれしそうに見えないと感じる時がありますよね。こんな時は、本人も周りもなんかしら気持ちの悪い違和感が残ります。

 

人は、言葉、感情、動きがトータルで存在する時に気持ち良く感じます。トータリティといいますか、「いのち」丸ごとになりたいという方向性があります。蓮の花に水滴が落ちた時に、球になる、そんな感じですね。バイオのワークでは、分断された人間が「球」に向かっていく力を感じることができます。

 

例えば『泣いてはだめだ』という信念を持っている人がいたとします。そのブロックは、エゴであったり、筋肉の鎧出会ったり、心の癖だったりします。

 

自分の役割は、その人が泣く方向に行きたがっていると感じたなら、一押ししてブロックを後押しし、「いのち」に共鳴してサポートすることだと思っています。「そのいのちはどこに行こうとしているのか」という問いかけを常に持っているのです。

 

 

 

 

 

◆フェスタでは、どのようなワークをしようと思っていますか。

 

◇フェスタでも大会でもワークをすることになっていますが、内容は考えていないです。どんな参加者が来るかも分からないので、その場で感じながら決めようと思っています。

 

 

 

◆有難うございました。フェスタ、大会とよろしくお願いいたします。

 

◇こちらこそ、よろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ソマティックフェスタ2017 9月29日(金)

 

 

 

バイオ・インテグラル・サイコセラピー 〜<いのち>を解き放つ   15:00~16:45

 

カルチャー棟1F 小練習室13

 

お申込みはこちら  https://spnworkshop.handcrafted.jp/items/7158692

 

 

 

会場:国立オリンピック記念青少年総合センター  カルチャー棟

 

 

〒151-0052 東京都渋谷区代々木神園町3−1

 

【電車】 

小田急線 参宮橋駅下車 徒歩約7分

地下鉄千代田線 代々木公園駅下車(代々木公園方面4番出口) 徒歩約10分

【バス】

新宿駅西口(16番)より 代々木5丁目下車

渋谷駅西口(40番)より 代々木5丁目下車 

 

 

 

BIPS公式サイト  http://www.bodypsychotherapy.jp/index.html

 

 

 

(インタビューアー 藤本靖、久保隆司、山田岳)